このところ、急性心臓病で急逝される俳優の方が続いています。心臓に疾患のある方にとっては、ご心配であることでしょう。心筋梗塞で倒れた後、水素吸入を始めた方のご質問にお答えします。

Q. 水素吸入は、心筋梗塞にどのような効果があるのか教えてください

70代男性
数年前、心筋梗塞で倒れ救急車で運ばれた病院に20日間入院しました。
この時の検査で、中性脂肪が500もあったことがわかり、再発の心配を癌で治療中の友人に相談したところ、“水素吸入を始めたらとても体調がよい。肥満で血液がドロドロしているとまた心筋梗塞になるかもしれないよ。”と、銀座の水素サロンへ体験に連れて行ってくれました。
継続してサロンに通い、3ヶ月後の検査で中性脂肪が380に下がり、さらに3ヶ月後の検査では150になりました。再発予防のために続けようと思っています。
水素吸入は、心筋梗塞にどのような効果があるのか教えてください。

A. 山口醫院 山口貴也院長

心筋梗塞は、動脈に十分な血液が流れなくなることで酸素と栄養が心臓の筋肉に不足することで起こります。
冠動脈が塞がって血液が流れなくなることで心筋が壊死してしまい、長いこと胸に激痛があり吐き気や呼吸困難を起こすこともあります。
治療には、冠動脈を広げたり血液が固まるのを防ぐ、心臓の負担を取るなどの薬物療法、冠動脈を風船のように膨らませて冠動脈を拡げるカテーテル療法、バイパス手術などがあります。
心筋梗塞は、心臓血管病です。血流を良くすることで改善が図れます。
高濃度の水素吸入をすることで、血管拡張が起こり血流がよくなります。
これは、水素が血液中に溶け込んで体中に循環して細胞膜に浸透し、悪玉活性酸素と結びついて体外に排出するので、酸化してドロドロになった血液がサラサラとなり血流が良くなるためです。
また、過酸化脂質による酸化のドミノを抑制し、細胞にエネルギーを与えるミトコンドリアの機能をあげるので、心臓の細胞が動きやすくなります。
ミトコンドリアは、全身の細胞の中にあってエネルギーを産生する働きを持っています。
その働きが低下すると、細胞の活動が低下します。
例えば、心臓の細胞であれば、血液を全身に送ることができなくなります。
ミトコンドリアの中では水素と酸素が反応してエネルギーを作っています。
生まれた時には、水素を作る能力が備わっていますが、加齢や病、疲れなどにより水素を作る能力が衰えていきます。
するとミトコンドリアの質が悪くなり、エネルギーを作れず、細胞を痛める悪玉活性酸素(ヒドロキシラジカル)が増えていくという悪いサイクルが起きてしまいます。水素を補うことで、質の良いミトコンドリアを作ることができるのです。
このような水素の働きは、心筋梗塞の改善効果が期待できます。
再発予防のためにも、引き続き高濃度の水素ガス吸入を続けることをお薦めします。

どうぞお大事に。