ハイドレックスの高濃度水素吸入をご利用の方から、薬を服用した際の体の反応が吸入前と違うことに驚かれてご質問がありました。
「水素吸入による薬の効き方」についてお答えします。

Q.水素吸入は、薬の効きが早くなる、薬の効きがよくなるという事がありますか?

40代女性
先日、大腸の内視鏡検査を受けました。
前日に下剤を飲んだところ、いつもは8時間ほどで効いてくるのに、3時間ほどで効いてしまい大変でした。
水素吸入は、薬の効きが早くなる、薬の効きがよくなるという事がありますか?

A.山口醫院 山口貴也院長

水素は、私たちの体の中で日々作られています。
腸内細菌の働きによって、水素が産生されているのです。
水素は、体内の活性酸素を除去して体の酸化を防ぐことで、老化を遅らせ様々な疾病や症状を軽減できる抗酸化作用のあることが研究でわかっています。
ところが私たちの周りには、排気ガスや紫外線などの環境汚染、食品添加物や農薬など、ホルムアルデヒドや細菌などの住環境、携帯電話などから発する電磁波など、活性酸素の発生する原因が溢れています。
これを除去するための水素が体内で足りなくなっているのです。
さらに、腸内細菌が水素を作れる能力は、若くて健康な時にはあったものが加齢と共に衰えてきます。

水素吸入をすると、血管拡張が起こり血流がよくなります。
血液中に溶け込んで体中に循環して細胞膜に浸透し、悪玉活性酸素と結びついて体外に排出する、過酸化脂質による酸化のドミノを抑制する、細胞にエネルギーを与えるミトコンドリアの機能をあげる、炎症を鎮静する、免疫を調整するという水素の働きを、高濃度の水素吸入をすることで補えるのです。
このことから、水素吸入をすると薬の代謝速度は上がります。
下剤については、腸管の反応が良くなったためと思われます。
また、抗がん剤については水素を吸入することで「癌と化学療法」※に書いてある通りの効果が期待できます。
水素には、活性酸素を除去する効果と免疫を賦活する効果が双方作用するのです。
どうぞお大事に。

※「癌と化学療法」2018年10月号において、「水素ガスの免疫学的効果」と題した
赤木純児先生(地方独立行政法人くまもと県北病院機構 玉名地域保健医療センター)の特別寄稿で、“水素吸入は、薬の効きがよくなる、抗がん剤の量を減らしても同じ効果があった”との発表がありました。