平成29年度高齢者白書によると、2012年の認知症患者数は約460万人、高齢者人口の15%だったものが、2025年には5人に1人、20%が認知症になるという推計があります。
水素による「認知症」改善のご質問です

Q.認知症に、水素吸入がどのような効果があるのか教えてください。

60代女性
友人のお父様の認知症が急激にひどくなり相談を受けました。
大学病院で最善の治療を受けられていましたが、思ったより進行が早いそうです。
私の体調を心配してハイドレックスの水素吸入を勧めてくれた友人から、認知症の共同研究を東京大学と進めていること、脳梗塞から認知症になった方が水素吸入で改善されたお話を聞きました。
今度、友人のお父様に我が家で水素吸入を体験してもらうことになりました。
認知症に、水素吸入がどのような効果があるのか教えてください。

A.山口醫院 山口貴也院長

誰でも高齢により物忘れが起こりますが、これは脳の老化が原因です。
認知症は、老化による物忘れと違い、何かの病気によって脳の神経細胞が壊れるために起こる症状や状態をいいます。
脳の変化や症状によって、「アルツハイマー型認知症」(新しいことが記憶できない、思い出せない、時間や場所がわからなくなるなどが特徴)、「レビー小体型認知症」(実際にはいない人が見える幻視、眠っている間に怒鳴ったり、奇声をあげたりする異常言動などの症状がある)、「血管性認知症」(脳梗塞や脳出血などによって発症)、が三大認知症と呼ばれ全体の約85%を占めています。

多くの認知症性疾患では、その原因は不明です。
しかし、脳血管性のものは比較的わかりやすく、アルツハイマー病についても、確定したわけではないものの深く研究されています。

認知症を根治できる薬物療法が存在しない現状では、効果的な非薬物療法で補う必要があります。
認知症への心理・社会的な治療アプローチの標的は、認知、刺激、行動、感情、の4つに分類されます。
認知症の精神症状・行動異常の中には、対応の仕方で改善できるものもあれば、どうしても薬物に頼らざるをえないものもあります。
また、認知症の症状があっても、脳腫瘍、甲状腺機能低下症など、もとの病気を治療することで治ることもあります

ミトコンドリアの主な役割は、ヒトが活動するために必要なエネルギーをつくること。水素はこのエネルギー産生の原料となり、ミトコンドリアを再活性化し免疫機能を回復させ、ミトコンドリアのエネルギー産生に関与する酵素を誘導する PGC1│αを活性化してミトコンドリアの機能を増進します。
さらにアルツハイマー病や高齢者の肺炎に関与していることが分かってきた疲弊T細胞のミトコンドリアを再活性化し免疫機能を回復させます。

水素による疲弊T細胞の再活性化で、がんや認知症、高齢者の肺炎を予防し、健康寿命の延伸に貢献できる可能性があります。
さらにこれまで免疫に関与すると言われてきた腸内細菌が、実はミトコンドリア機能の活性化を介して免疫機能をコントロールしていることも判明しつつあるので、認知症への効果も期待できると思われます。
どうぞお大事に。