成人女性の7~8人に1人が素質を持っているといわれる「橋本病(慢性甲状腺炎)」。日頃から食生活や運動などに気を付けていたにも関わらず、疾患の疑いがあるとの検査結果に不安な方からのご質問です。

Q.具体的に水素吸入は、橋本病にはどのような効果があるのでしょうか?

60代女性
ダンスに熱中して取り組み、身体をケアすることの大切さを学び、健康に興味を持つようになりました。
なるべく身体に良いものをと日頃から食生活にも気を付けています。
食施設で、ハイドレックスの水素吸入を知りました。
悪玉活性酸素を除去できるのは水素だとドクターのお話を伺い水素吸入をはじめたところ、大変体調が良く定期的にサロンに通っています。
先日の健康診断で橋本病の傾向と結果が出て、詳しく検査することになってしまいました。とても不安な気持ちでいます。
水素吸入は、病気の治療と一緒に行っても良いというので続けたいと考えています。具体的に、橋本病にはどのような効果があるのでしょうか?

A.山口醫院 山口貴也院長

橋本病(慢性甲状腺炎)は、のどぼとけの下にある甲状腺に慢性的に炎症が起こる自己免疫性の疾患です。
甲状腺を異物として認識してしまい、排除しようと免疫機能が攻撃することで、慢性的に炎症が起こるのです。
残念ながら原因はわかっていません。甲状腺は、新陳代謝を活発にする甲状腺ホルモンを産生しています。
橋本病の症状として、甲状腺腫大と甲状腺ホルモン異常があります。
甲状腺腫大は、頚部に違和感のある場合があります。
甲状腺ホルモン異常では、甲状腺ホルモン不足の場合と甲状腺ホルモン過剰の症状があります。
不足の場合には、皮膚の乾燥、寒がりになる、顔のむくみ、便秘、眠気、太りやすいなどの症状があります。過剰の場合には、暑がりになり多汗、下痢や軟便、痩せてくる、イライラする、食欲亢進、手の震え、動悸息切れなどの症状があります。
甲状腺ホルモンが不足している場合は、飲み薬で補います
過剰の場合は、下げる薬は使いません。
食生活では、ヨードが含まれる海藻類、特に昆布・ととろ昆布、昆布だし汁、ひじきなどの摂取を控えましょう。
摂りすぎにより甲状腺ホルモンが低下することがあります。

水素は、血液中に溶け込んで体中に循環して細胞膜に浸透し、悪玉活性酸素と結びついて体外に排出する、過酸化脂質による酸化のドミノを抑制する、細胞にエネルギーを与えるミトコンドリアの機能をあげる、炎症を鎮静する、免疫を調整することがわかっています。
橋本病は、自己免疫性の疾患ですので、これらの水素の働きにより効果が期待できます。
また、水素吸入をすることで、血管拡張が起こり血流がよくなります。
皮膚がしっとり潤う、体温が上昇するなどが体感できるでしょう。

水素吸入をしても副作用の心配はまったくありません。治療と共に、安心して高濃度の水素吸入を続けることをお勧めします。どうぞお大事に。